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境港・米子の旅 その4:神話と地続きの地・粟嶋神社

神社巡り記事一覧 
 
境港・米子の旅
その1:水木先生ゆかりの地を巡る
その2:水木しげる記念館近くの大港神社
その3:蝉丸終焉の地・蝉丸神社
その4:神話と地続きの地・粟嶋神社

  

粟嶋神社を巡る

社殿

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鳥居
粟嶋は少彦名命高皇産霊尊の子、大国主と共に国造りをした神)の伝承が伝わっている地です。
この地は少彦名命が上陸した場所というだけではなく、少彦名命常世へ渡る前に滞在した現世最後の地と言われています。
『釈日本記』に引用された『伯耆国風土記逸文(リンク先でいうと137コマ目左ページ)によれば、少彦名命がこの地で粟を蒔いて育てた実が弾ける際に、それに乗って常世の国へ渡ったのでこの地は粟嶋というのだ、という話が伝えられています。
 
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長い階段
社殿に行くにはこの長い石段をひたすら上る必要があり、かなりキツいです。
上がりきり、随神門を抜ければその先に社殿があります。
 
御祭神は次の8柱です。
少彦名命
大己貴命
神功皇后
・高皇産霊命(造化三神の1柱)
・神皇産霊命(造化三神の1柱)
菅原道真
・稲背脛命(天穂日命の子、国譲りの際の使者)
・宇牟伎比売命(大己貴命が八十神に殺された際に蘇生させた女神)
 
この内、少彦名命菅原道真命の6柱については社務所で頂いたパンフレットにも記載されているのですが、稲背脛命と宇牟伎比売命についてはパンフレットでは「外二神」の表記があるだけでわかりませんでした。
そこで大港神社の際にも使った『鳥取縣神社誌』を確認すると、この2柱の記載を発見しました。
稲背脛命については余り馴染みのない神だったので調べてみた所、出雲観光協会のHPに詳細が載っていました。
 
創建年は不詳ながら、神功皇后後醍醐天皇が御祈願をしたという伝承が残っていたり、尼子氏や米子城歴代城主の崇敬を受けたことなどからも分かる通り、歴史のある神社です。
 
ところで、肝心の社殿の写真は撮り忘れました。
 

随神門

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随神門
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随神像
随神門には左右に随神様が祀られていますが、片方の随神像は首が取れた状態だったので一瞬ドキっとしました。
 

祠(社殿横手)

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白い祠
社殿の横手には、謎の白い祠があります。
誰が祀られているのかは不明です。
 

祠(社殿裏手)

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社殿裏手の道
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中海
社殿の裏手にはちょっとした小さな道があり、そこを辿って行くと木々が開けて、遠くに中海の静かな水面を臨むことが出来ます。
 
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木製の祠らしきもの
眺めの良い辺りに、木製の祠らしきものを発見。
しかし全く詳細は不明です。
 

出雲大社遥拝所・伊勢神宮遥拝所

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出雲大社遥拝所
社殿の裏手には出雲大社遥拝所もあります。
 
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伊勢神宮遥拝所
随神門の近くには伊勢神宮遥拝所も。
 
同じ境内で出雲大社伊勢神宮を両方とも遥拝出来るとは、何だか得した気分です。
 

荒神宮蝮蛇神祠

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荒神宮蝮蛇神祠の木柱
先述の長い石段の途中に、「荒神宮蝮蛇神祠」と書かれた木柱があります。
その傍から山の斜面に沿って細い道があり、その先に祠があるようです。
私はこの日体調が最悪だった上に階段を上がって体力の限界だったので、足元がおぼつかずに転げ落ちても嫌なので、石段の辺りから拝むだけにしておきましたので写真はないです。
荒神宮蝮蛇神祠という名前だけ見ると、蛇神様を祀っているのでしょうか?
 

荒神

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荒神
こちらも石段の途中から行ける社ですが、蝮蛇神祠とは違ってきちんとした道が整備されているので行きやすいです。
荒神宮なので荒神様を祀っているものと思いますが、詳細は不明。
 

豊受宮

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豊受宮
こちらは石段を上らずに境内を右手に進むとあります。
豊受宮というと豊受大御神伊勢神宮外宮の御祭神)を祀っているのでしょうか。
こちらもまた由緒等詳細不明です。
 

歳徳神

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歳徳神の社
こちらは先程の豊受宮の横にある社です。
扁額には「講中 歳徳神」と書かれています。
歳徳神は福徳を司る年神様で、恵方神や正月様とも言われる神です。
 

忠魂碑

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忠魂碑
歳徳神の社の右手には、立派な忠魂碑があります。
真っ赤な塔に、鈴木荘六陸軍大将の揮毫した金色の文字が映えます。
この忠魂碑は粟嶋神社のある彦名地区の戦没者を祀っているようです。
 

大岩宮(御岩宮祠)

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分かれ道
歳徳神の社と忠魂碑の間の道を進むと、分かれ道に出ます。
右へ行けば大岩宮、左に行けば八百姫宮です。
 
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鳥居
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お岩さん
少彦名命がこの地に舟で辿り着いた際に最初に上陸したと伝えられるのがこの岩。
この岩は「お岩さん」と呼ばれ、風邪や咳に効果があり、また難病や苦難から救う神様であるとして崇敬されてきました。
因みに咳に効くというのは「岩=石」であり、「石」の字は「セキ」とも読めるということに由来するようです。
 

八百姫宮(静の岩屋)

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八百姫宮に行く途中の道
先程の分かれ道を左へ行き、ひたすら道を進んで行かなければ八百姫宮には辿り着けません。
 
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八百姫宮
この八百姫宮は八百姫(=八百比丘尼)を祀る珍しい社です。
八百姫の伝説は、概ね以下の通り。
 

かつてこの辺りの漁師たちが氏子の講で集まった際に、御馳走として人魚の肉が振舞われたことがあった。
漁師たちは気味悪がって誰も口にせず、皆密かに衣服の中に隠して持ち出し、帰りに海へ捨てた。
しかし一人だけ、捨て忘れて家に持ち帰ってしまった者が居り、その家の娘が人魚の肉を見つけて食べてしまった。
すると娘は若い見た目のまま不老不死となってしまい、世を儚み出家してしまった。
800歳になる頃、洞窟に入りその中で寿命で息絶えるまでを過ごした。
村人たちは哀れに思い、延命長寿の神として八百姫を祀った。

 
また、この洞窟は『万葉集』第3巻収録の355番、「大汝少彦名のいましけむ志都の岩屋は幾代経ぬらむ」という生石村主真人の和歌に詠まれた地であるとされているので、「静の岩屋」と呼ばれています。
 

その他

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御造榮紀念碑
境内には様々な石碑があります。
例えばこれは「昭和拾一年十二月吉日 御造榮紀念碑」とあります。
境内にあった年表によれば、1936年12月23日に正遷宮が行われたとあるので、その紀念碑でしょう。
また左側にあるのは「紀念」の文字と金額が書かれた石碑です。
もしかすると正遷宮か何かの費用を出してくれた方々を紀念する碑でしょうか。
 
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遷宮紀念碑
こちらも遷宮に関する碑です。
碑には「昭和三七.一一.二三 遷宮紀念 宮司 佐々木」とあります。
こちらも先述の年表を見るに、1962年の本殿の銅板屋根替え遷宮の紀念碑のようです。
 
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歌碑
こちらは静の岩屋の由来となった万葉集の和歌の歌碑です。
 
米子市HPによると境内には社日塔(北海道などで言う所の地神碑)があるらしいのですが、私が行った日は帰りの飛行機の時間もあったので急いでおり、気付かずにスルーしてしまいました。
 

【粟嶋神社】
住 所:鳥取県米子市彦名町1404
御祭神:少彦名命大己貴命神功皇后、高皇産霊命、神皇産霊命
    菅原道真命、稲背脛命、宇牟伎比売命
末社等:八百姫宮(御祭神:八百姫)
    大岩宮(御祭神:お岩さん)
    歳徳神(御祭神:歳徳神
    豊受宮(御祭神:豊受大御神?)
    荒神宮(御祭神:荒神?)
    荒神宮蝮蛇神祠(御祭神:蛇神?)
    出雲大社遥拝所(御祭神:出雲大社御祭神)
    伊勢神宮遥拝所(御祭神:伊勢神宮御祭神)
    祠(社殿横手)(御祭神:不明)
    祠(社殿裏手)(御祭神:不明)
    社日塔(御祭神:不明)
    忠魂碑(御祭神:彦名地区の戦没者
創 建:不詳
H P:http://www.yonago-navi.jp/yonago/yumigahama/experience-culture/awashima-shrine/
 

 
 
今回で境港・米子の旅については終了です。