燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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増上寺と熊野神社

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はじめに

今回は前回の続きで、増上寺とその境内について。
 

三縁山広度院増上寺

大殿(本堂)


増上寺といえば、浄土宗の大本山。東京の人なら誰でも一度はその名を聞いたことがあるだろう。
1393年に聖聰(千葉氏当主・千葉氏胤の子)が創建した、600年近い歴史がある寺だ。江戸時代の徳川将軍家菩提寺としても知られる。
訪れた時は天気も良く、親子連れが境内を散歩していた。コロナの影響で人も少なく、のどかで良い。
 

増上寺の御本尊は阿弥陀如来。脇には善導大師(中国の浄土教の高僧)の像と法然上人(浄土宗の開祖)像も祀られている。
かつての本堂は戦災で焼失してしまい、現在のものは1974年に再建されたもの。なお、地下は宝物展示室になっている。
 

安国殿


大殿の右側には安国殿が建っている。この建物はかつての仮本堂で、大殿が再建された1974年に隣りに移設したそうだ。
安国殿の御本尊は恵心僧都天台宗の高僧である源信のこと。『往生要集』の著者)作と伝わる黒本尊阿弥陀如来。なんとこの御本尊、徳川家康の念持仏だったらしい。
増上寺のHPによれば、御前立の阿弥陀如来立像、徳川家康肖像画、徳川家歴代・一門の位牌、和宮の御像等も祀られている。
 

熊野三所大権現宮(熊野神社




境内には鎮守社として熊野三所大権現宮も祀られている。読みは「くまの」ではなく「ゆや」。
御祭神は家津御子大神(素戔嗚尊の別名、熊野本宮大社の御祭神)、大己貴命熊野那智大社の御祭神)、伊弉諾尊(熊野速玉大社の御祭神)の3柱を祀る。
由緒書によれば、熊野みこし講が護持奉賛しているらしい。
なお、神社名は由来記には「熊野三所大権現宮」とあるが、増上寺HPや鳥居の扁額では単純に「熊野神社」の表記となっている。
 


熊野だけあって、手水舎にも八咫烏が描かれている。色付きなのが鮮やかで美しい。
 

【三縁山広度院増上寺
住 所:東京都港区芝公園4-7-35
御本尊:阿弥陀如来
諸 尊:善導大師、法然上人
社祠等:安国堂(御本尊:黒本尊阿弥陀如来
    熊野三所大権現宮(御祭神:家津御子大神、大己貴命伊弉諾尊
創 建:1393年
H P:増上寺
 

 

 
今回は以上。
次回は芝東照宮と円山随身稲荷へ。
 

脚注