燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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稲荷山その34:弓矢八幡宮と権太夫滝、そして帰り道の謎の祠

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はじめに

今回は稲荷山裏参道近くに鎮座する弓矢八幡宮と権太夫滝について。
また、荒木滝についても少しだけ紹介。
 
今までの稲荷山の記事はこちら
 
マップは以下の通り。番号が振ってあるのは、お塚の台座の番号だ。
(※画像が粗い場合は、クリックした先で「オリジナルサイズを表示」を選ぶと大きいサイズが表示される。)

 

弓矢八幡宮


 
産場稲荷の横の細い路地を進むと、その内に「→ごんだゆうの滝道」などと書かれた石標がある。
それに従って少し先へ行くと、右手側に弓矢八幡宮が鎮座している。
和歌山県白浜町にも弓矢八幡宮という神社があるらしいけど、何か関係があるんだろうか。
 

この建物は道場らしい。
 


境内を奥へ進むと、弓矢八幡大神のお塚が見えてくる。どうやらこれがメインのお塚らしい。
なお、周囲には様々なお塚が整然と並べられていた。
 

【弓矢八幡宮
住 所:京都府京都市伏見区深草開土口町1-1
御祭神:弓矢八幡大神
境内社:お塚多数
建 立:不明
H P:無し
 

 

太夫


弓矢八幡宮より更に先に行くと、権太夫滝というエリアが左手に見えてくる。
境内にはお塚が所狭しと並んでいる。
写真はないが、ここではお滝も見せて頂くことができた。
 

田中社




ここの一番メインであろうお塚がこの田中社だ。
扁額には「権太夫大神」とあることから、稲荷山荒神峰田中社神蹟の権太夫大神を祀っていることが分かる。
 

地主大神・地守大神、不覺大神


このお塚に祀られる地主大神と地守大神は、名前から考えると土地神のようにも思えるけどどうなんだろう。
不覺大神という名前も、由緒不明ながらも強烈なインパクトがある。
 

八大龍王・権太夫大神・天地の大神・白𠮷大神


このお塚には八大龍王・権太夫大神・天地の大神・白𠮷大神が祀られている。
八大龍王は仏法の守護神である八柱の龍神のことだ。
太夫大神は先述の通り荒神峰田中社御祭神。
天地の大神は詳細不明だけど、天神地祇*1のことだろうか。そういえば新池堤の記事の最後にも書いたように、熊鷹社の横にも扁額に「天地の大神」と書かれた鳥居があるお塚があったけど、関係は不明だ。
白𠮷大神はよく分からない。ただ、稲荷山のお塚ではちょくちょく見かける神名だ。
 

葛葉大神


多くのお塚が並ぶ中に、葛葉大神*2というお塚を見つけた。
稲荷関連で「葛葉」なので、恐らく安倍晴明の母親という伝説*3が残る、信太の森の葛の葉という白狐を祀っているんだろう。
 

子守大神


お滝へ向かう通路の手前あたりに、子守大神が祀られている。
名前からして、子育てや子供の成長に御利益がありそうな気がする。
 

【権太夫滝】
御祭神:権太夫大神、不覺大神、葛葉大神など
 

 

荒木滝



弓矢八幡宮〜権太夫滝の道を更に先へと進むと、荒木滝へと辿り着く。
本当はここも参拝したかったけど、如何にも刺してきそうな見た事もない大きな羽虫が大量に飛んでいて、逃げるように立ち去ってしまった。
今度は虫の居ない季節に行きたいと思う。
 

【荒木滝】
 

 

伏見稲荷駅


 
伏見稲荷大社本殿へ戻る。表参道へ行かず、手水舎の前の道を進んで屋台が並ぶ方面へ行くと、京阪電車伏見稲荷駅方面へ行くことができる。
 

スズメの焼鳥



途中、袮ざめ家(ねざめや)でスズメの焼鳥を食べた。香ばしく、味もしっかりしていてとても美味しい。
今、スズメの焼鳥を食べれるお店なんて、中々無いんじゃないだろうか。
ところでこの袮ざめ家、店名を付けたのは豊臣秀吉だとのこと*4
 

謎の祠




ところで袮ざめ家の少し手前、末吉餅というお店の横の路地に、詳細不明の祠を発見。
祠の中には湖上の六角堂のような絵が掛けられている。絵の背後はどうなっているのか分からない。
また、祠の左側には石碑が祀られている。お供えがあるので、石仏とかなんだろうか?
 

 

子育て地蔵尊


JR奈良線の祓川踏切の手前には、子育て地蔵尊の御堂が建っている。
看板に「御前町」とあることから、深草稲荷御前町*5地蔵尊なんだろう。
 

 

子育て地蔵尊



こちらも先程と同じ子育て地蔵尊だ。この地蔵尊は東一ノ坪町自治会のものらしい。
由緒書によれば、明治23年(1890年)に琵琶湖疎水工場の際に発見された四体の地蔵尊が祀られている。
 

 

伏見稲荷駅


これが京阪電車伏見稲荷駅だ。
ここから祇園四条駅までは乗り換えなしで行けるので、京都に行った際はよく利用している。
 
さて今回は以上。
次回は御壷滝と五社滝。この2ヶ所はすぐ傍なのに、明暗が分かれている……。
 

脚注

*1:天津神国津神、つまり全ての神々の意。

*2:なお「葛」は異体字

*3:安倍保名が白狐を助けたところ、葛の葉という名前の女性として白狐が保名の元に訪れ、2人の間に安倍晴明が誕生した、とされる。

*4:秀吉が早朝に伏見稲荷に参詣した際に、他の店は全て閉まっていた。開店していたのがこの店だけだったため、喜んだ秀吉が名付けたとのこと。

*5:日本郵政の郵便番号検索で調べたところ、読みは「ふかくさいなりおんまえちょう」だった。