測量山
室蘭市の絵鞆半島に、標高200m弱の測量山という小さな山が聳えている。
この山を遠くから見ると、山頂にテレビやラジオの電波塔が立ち並んでいるのが見える。
山頂には展望台が整備されている。
ここからの景色は市街地を一望出来るので素晴らしい。
測量山という名前は、元々は開拓の頃に御雇外国人が道路の見当をつけるために登ったので「見当山」と言われていたのを、後に「測量山」に名称変更したという経緯があるようだ。
与謝野鉄幹・晶子夫妻も訪れており、それぞれ短歌を残している。
上掲の看板の写真参照。測量山を「即涼山」と表記しているのが中々洒落ている。
測量山神社奥宮
そんな測量山の展望台へ続く道の途中、山頂のすぐ手前に脇道がある。
その脇道に入って少し行った所に、社殿が2つ並んでいる。
扁額は無く、社殿の横には「豊受講中 測量山大神 昭和廿九年四月十二日建立」と刻まれた石碑のみが建っている。
郷土史の本を漁ってみたところ『茂呂瀾』という本の21号に、この神社が測量山神社の奥宮であるということが書かれていた*1。
また同誌によれば、御祭神は測量山大神・天照大神・豊受大神・猿田彦神・大国主大神・淡島大神の六柱とのことだった。
ただし、左右それぞれの社殿にどの神が祀られているのかは分からなかった。
測量山神社跡地
さて、上でわざわざ「奥宮」と付けているのは、かつて麓に測量山神社が鎮座していたからだ。
今では普通の民家となっているが、ここが神社だったらしい。
先述の『茂呂瀾』にも、鳥居が立っていた頃の写真が掲載されている*2。
【測量山神社奥宮】
住 所:北海道室蘭市清水町1
御祭神:測量山大神、天照大神、豊受大神、猿田彦神、大国主大神、淡島大神
社祠等:無し
建 立:1954年4月12日
H P:無し