はじめに
昨日の記事で書いた道祖神社の左側に、不動堂明王院が鎮座している。
不動堂明王院(霊石不動堂)
不動堂明王院は西山浄土宗*1の寺院だ。
由緒書によれば、元々は弘仁14年(823年)に東寺の鬼門守護として弘法大師が創建した。
後に寛平11年(899年)*2 になって宇多院が亭子院を離宮として整備した際に堂宇を建てて、霊石不動明王の号を賜ったとされている。
後に応仁の乱で堂宇は消失するも、篤志家の手により再建。
御本尊は先述の通り霊石不動明王で、これは妙石に弘法大師が自らの手で不動明王を彫ったものであると伝わっている*3。
霊石不動明王像は弘法大師が石棺に納めて地中の井戸に安置したため誰も直接目にすることは出来ないので、御前立*4として不動明王像が置かれているとのこと。
また、不動明王像の右側には弘法大師像が、左側には役行者像が祀られている。
不動堂明王院の辺りは、幕末の慶応3年(1867年)に半年間だけ新選組の屯所が置かれていたので「幻の屯所」と呼ばれている。
このため、不動堂にも「新選組 まぼろしの屯所」と書かれた提灯が吊り下げられていた。