大穴持御子神社(三歳社)
大穴持御子神社は別名を三歳社(みとせのやしろ)というらしい。
大穴持御子神社という名称は、大穴牟遅神(大国主大神)の子神が2柱祀られている事によるものだろう。
大穴持御子神社の御祭神は、高比売命・事代主神・御年神の3柱を祀っている。
高比売命は別名を下照姫や稚国玉といい、大国主大神と多紀理毘売命との子神で、天稚彦の妻とされる*1*2*3。
事代主神は大国主大神の子神(母神は『日本書紀』では記載無し、『古事記』では神屋楯比売命、『旧事紀』では高津姫神)で、国譲りの際に天照大御神に従った神であり、『日本書紀』神代上第8段一書第6によれば、八尋熊鰐(やひろわに)に変身できたと伝わる*4*5*6。
御年神は大年神(出雲大社境外摂社・大歳社の御祭神)と香用比売の子神で、穀物の神であるという*7*8。
『出雲大社由緒略記』によれば延喜式内社とのことで、『延喜式』が成立した延長5年(927年)には少なくとも存在していたのだろう*9。
また、現在の社殿は延享元年(1744年)の御遷宮で建てられたものであるらしい*10*11。
この社は普段は参拝者もあまり居ない静かな山に鎮座しているが、正月に行われる福迎神事の際は福柴を受けに来る人で溢れるらしい*12。
実際行ってみて分かったが、休日なのに本当に自分達以外に参拝者が居ないので、野生動物が出てきそうなほどの静けさだった。
【大穴持御子神社(三歳社)】
住 所:島根県出雲市大社町杵築東
御祭神:高比売命、事代主神、御年神
社祠等:無し
創 建:927年以前
H P:出雲大社HP「摂末社」