燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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大地の芸術祭『最後の教室』と松之山温泉の馬頭觀音碑

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はじめに


前回の記事で書いた大宝神社に参拝後、1kmほど南にある「大地の芸術祭」の作品である『最後の教室』を見て、更に松之山温泉へと向かった。

旧東川小学校

最後の教室


『最後の教室』は、共にフランス出身のクリスチャン・ボルタンスキーとジャン・カルマンによる平成18年(2006年)の作品だ。
かつて平成9年(1997年)まで東川小学校として使われていた建物が、ほぼ丸々作品の舞台に使われている*1

体育館





まず最初は体育館から作品は始まる。
足元は不思議な柔らかい感触がするが、かなり暗いので目が慣れずよく分からない。
次第に目が慣れてきて見える景色は、天井から吊るされた無数の電球とそれを受けて薄暗く輝くミラーボール、幾つものベンチとその上に置かれた扇風機、そして床一面に敷き詰められた藁だった。
余りにも幻想的な光景に思わず長居してしまったが、なんとか次へと進んで行く。

廊下


続いて廊下へと出る。
強烈な光が廊下の奥から差し込んでいるが、何かによって点滅させられている。


一番奥まで進んで分かったが、光を点滅させていたのは巨大なプロペラだった。


廊下の途中の職員室の表示(「職」が略字の「𫟉」なのが味わいがあって良い)が、ここが学校であったという歴史を感じさせる。

音楽室


ここはかつての音楽室だ。
壁一面に黒い板が貼り付けられていたが、これはガラスであるらしい*2

教室



ここは校舎3階の教室。
純白の空間に、透明なケースがまるで整然と並んだ棺のように置かれている。
不思議な静寂感に包まれた空間だった。

影の劇場 〜愉快なゆうれい達〜


校舎内の一角に、平成30年(2018年)からボルタンスキーの『影の劇場 〜愉快なゆうれい達〜』という作品も展示されている。
手前に置かれた物体に光を当てることで、壁一面に髑髏などのシルエットが表れている。

松之山温泉


旧東川小学校から車で10分ほど走った所に、松之山温泉という温泉街がある。
700年以上前に鷹がきっかけで発見された歴史ある温泉で、上杉氏にも利用されたと伝わる*3

馬頭觀音碑


松之山温泉の入口には駐車場がある。


ここのトイレ横には、地域のマップが掲げられている。
松之山町とあるのは、合併して十日町市となる前の旧町名だ。


ふとトイレの道路を挟んだ向かい側に、何か洞窟のようなものがあるのに気が付いた。



近付いてみると、なんと馬頭觀音と彫られた石碑が祀られていた。
この石碑を祀るために洞窟を掘ったのだろうか。
小銭もお供えされていることから、時折参拝者がいることが分かる。

ブラックシンボル


温泉街をつけた先の小高い場所に、「大地の芸術祭」の作品の1つでサンティアゴ・シエラ作の『ブラックシンボル』という牛のシルエット看板が立っている。
これはスペインのオズボーングループというシェリー酒会社・オズボーン社の「オズボーンの雄牛」というブランドシンボルの牛だ*4

湯治BAR


この日の晩は、温泉街にある湯治BARに行った。
ここは何を飲んでも何を食べても美味かったので、なかなか最高だった。


これは「松之山ボタニカル」の実山椒ウォッカソーダと黒文字ジンソーダ


続いて、先ほどのブラックシンボルの項目で名前が上がったオズボーンのシェリー4種類。


これは妻有ビール豪雪ペールエール


キリのいい所で切り上げ、温泉街を散策してホテルに戻る。
夜の温泉街を歩くとやたらと湯気が立ち込めていて美しい。

【馬頭觀音碑】
住 所:新潟県十日町市松之山湯本
御本尊:馬頭觀音
社祠等:無し
創 建:不明
H P:無し

脚注