燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

神社やら、旅行やら、過去の事やら。

都立芝公園19号地の蛇塚・観音堂など

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はじめに


東京タワーは誰しもが知る日本の人気観光地だ。
個人旅行はもちろん、修学旅行で行ったという人も多いかもしれない。
更に国内のみならず、海外からの観光客も多数訪れている。


そんな東京タワーの足元、道路を挟んだ向かい側には、実は自然豊かな渓谷がある。

今回は2020年の記事で書いた蛇塚に再訪するとともに、前回は時間の関係で見られなかった芝公園を散策することにした。

なお芝公園のマップは東京都公園協会HPが詳しい(但し全体図だが)。

都立芝公園19号地



芝公園明治6年1873年)の太政官布告で造成された都内でもかなり古い公園だ*1
その中でもこの場所は紅葉谷(もみじ谷)と呼ばれ、都立芝公園の19号地に当たる。


因みに明治43年(1910年)の『新編国民地図 』を見てみると、現在の東京タワーの位置には三縁亭という建物(料亭だろうか?)が建っており、ここも公園という扱いになっていたようだ*2

石仏と蛇塚


園内に入ると、まず右側の階段に赤い帽子と前掛けの地蔵尊が並んでいるのが目に入る。



一番手前の石仏は赤い前掛けなので地蔵尊かと思ったが、像容からすると地蔵尊ではないのかもしれない。
この石仏には「元禄14年」と刻まれており、1701年の建立であることが分かる。
また前回訪れたときはこの石仏の右側に小さな大黒天像があったが、今回見ると無くなっていた。


手前から2番目は首飾りをかけられた地蔵尊だ。


さらにその隣も地蔵尊だろう。
手には数珠を握っている。


一番奥には蛇塚の入口を守護するように地蔵尊が立っている。


蛇塚の祠の中には龍神の像が鎮座している。
これは昭和40年(1965年)頃、新宿の飲み屋の女将が店に出た蛇を捕まえて紅葉谷に逃したところ店が繁盛したため、この場所に祠を建てて龍神像を祀ったことに始まるらしい*3

紅葉滝(もみじの滝)



園内には紅葉滝という滝が流れている。
これは解説の掲示板によれば、明治38年(1905年)に造られたもので、長岡安平の設計とのこと。

観音堂



谷から東京タワー方面へ向かう坂を上っていくと、観音堂が見えてくる。
ここには如意輪観世音像が祀られている。

大薩埵碑


観音堂前の道を更に進むと、左手に大薩埵碑がある。
大薩埵というと、道了大薩埵(大雄山最乗寺開山・了庵慧明禅師の弟子で、最乗寺創建に尽力した僧)のことだろうか。

【都立芝公園19号地】
住 所:東京都港区芝公園4-3-25
社祠等:蛇塚 外多数
H P:東京都公園協会HP「芝公園」

脚注

*1:東京都公園協会HP「芝公園」参照。

*2:原秀四郎『新編国民地図 2版』(弘道館、1910年)第2図(国会図書館デジタルコレクションでは27コマ)※パブリックドメイン

*3:出没!アド街ック天国HP「蛇塚」参照。

アトレ信濃町のつば九郎神社

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はじめに



散歩がてらアトレ信濃町に寄ったところ、館内に東京ヤクルトスワローズのマスコットであるつば九郎の神社があるらしいことに気が付いた。

つば九郎神社


館内に入り、エスカレーターで2階に上がる。
バーガーキング裏にある空間に向かうと、つば九郎神社はそこに鎮座していた。




つば九郎神社はみなとみらい勝利神社コンサドーレ神社と同じような神社で、東京ヤクルトスワローズの必勝を祈願する場所だ。
創建は2022年5月31日となっている*1
御祭神は不明(つば九郎でいいのだろうか?)、というか神を祀るというより必勝祈願所だろう。
自分はヤクルトは贔屓球団ではないが、活躍を祈っておいた。


因みに神社の傍にはつば九郎のコメント付きパネルも置かれていた。

つば九郎神社】
住 所:東京都新宿区信濃町34
    アトレ信濃町2階
御祭神:不明
社祠等:無し
創 建:2022年5月31日
H P:東京ヤクルトスワローズHP「アトレ信濃町「つば九郎神社」のお知らせ」

脚注

町田街道沿いの石仏群

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はじめに


前回の記事で書いた地蔵堂から町田街道を相原方面へ進む。
地蔵堂より200〜300mほど先にある三ッ目交差点まで来たところで、すぐ近くに石仏が並んでいることに気が付いた。

石仏群

庚申供養塔



石仏の一番左には覆屋があり、その中に石塔が祀られている。
花立てらしきものもあるので、付近の方が管理しているのだろうか。
ここの他の石仏もそうだが、由緒書等は見当たらない。


石塔の文字は風化しており読み辛いが、どうやら「庚申供養塔」と書いてあるらしい。
建てられた年月などは見えなかった。

秋葉大権現常夜燈



庚申供養塔の右側には、「秋葉大權現」と刻まれた常夜燈が建っている。
秋葉大権現遠江国(現在の静岡県)の秋葉山に祀られる神で、火伏せの神として信仰されることが多い。

よく見るとこの秋葉燈の右下に燈籠の笠らしきものが立てかけてあるので、昔は他にも燈籠が建っていたのだろう。

石仏(詳細不明)


秋葉燈の右側には、詳細不明の石仏が祀られている。
もしかしたら青面金剛が彫られた庚申塔なのかもしれないが、風化が進んで判別が付かない。

道祖神


石仏の右側には、上部が欠けた石仏が祀られている。
こちらも詳細は不明ながら、石仏が2尊並んで彫られていることから双体道祖神なのではないかと思われる。

【庚申供養塔】
住 所:東京都町田市小山町3555-1前
御本尊:庚申供養塔
社祠等:秋葉燈、石仏(詳細不明)、道祖神
創 建:不明
H P:無し

脚注

無し