山神碑
第一滝本館は明治時代から続く、登別温泉の老舗旅館だ。
元々は創業者の滝本金蔵が病を負った妻のために湯小屋を建てたことに始まるという*1。
なお、滝本金蔵は第一滝本館近くの湯澤神社に「滝川乃湯本翁命」として祀られている。
第一滝本館には庭園があり、散策することができる。
その一角に小さな滝があって、よく見ると滝の後方に山神碑が建っている。
山神については由緒書等はなく、また碑自体が高い位置にあり側面や裏面を見られないので、詳細は分からない。
https://www.city.noboribetsu.lg.jp/docs/2016051700033/file_contents/kyougi8.pdf
ただ、検索したところ「第8回登別市史編さん委員会 協議概要」というのが出てきた(上記URL参照)。
これの「1 諸報告」の「(4) 石碑調査」によれば、この山神碑は滝本金蔵が建立したとのことなので、明治時代からあるのだろう。
https://noboribetsu.jcho.go.jp/wp-content/uploads/2014/03/yuunetNo16.pdf
ところで、登別厚生年金病院*2の平成20年(2008年)の機関誌『湯〜ねっと』の2~3頁に、以下の記述があるのも発見した(上記URL参照)。
(前略)瀧本金蔵氏が明治23年に私財を投げ打って建立したと言われる山神(通称水神)様石碑(中略)が、平成18年5月5月6日深夜、落石により温泉道路(道道)に転落して道路を塞ぎ、大きく破損しました。(中略)新しく建立して子孫に残すことになりました。(後略)
ここで書かれている新しく建立された山神碑は次回の記事で紹介するので詳細は省くけど、もしかすると第一滝本館の山神碑はこの時に破損した碑なんじゃないだろうか(実際、碑を見ると「山」と「神」の間で割れた跡があるのが分かる)。
【山神碑】
住 所:北海道登別市登別温泉町55 第一滝本館庭園内
御祭神:山神
社祠等:無し
建 立:明治時代
H P:無し