はじめに
今回は登別温泉に祀られている鬼祠について。
鬼祠
登別温泉といえば、昭和の頃ならばドリフターズの「いい湯だな」にも歌われ、現在でも 2021年度版のじゃらん人気温泉地ランキングで全国3位になっている有名な温泉地だ。
また、広大な地獄谷が広がっていることでも知られている。
そんな温泉街の湯澤神社の階段下近く、第一滝本館の道路を挟んだ向かい側に巨大な赤鬼と青鬼の像がある。
赤鬼立像は3.5m、青鬼座像は2.2mあるので、とにかく凄い迫力だ*1。
そして赤鬼と青鬼に挟まれるように、鬼祠の社殿が建っている。
祠の中をよく見ると鬼の像が祀られているのが分かる。
これが江戸時代から伝わる念仏鬼像とのこと。
念仏鬼像は登別市教育委員会によると指定外の有形文化財という扱いらしい*2。
名前からして念仏を唱える鬼なんだろうけど、大津絵の「鬼の念仏」と何か関係があるのだろうか。
大津絵で念仏を唱えている鬼は否定的な文脈で語られることが多いけど、この念仏鬼はとても愛されていると言えるんじゃないだろうか。
登別温泉では毎年8月に、鬼達を主役にした登別地獄まつりを開催しております。
今では、地獄谷から浮かれ出る赤鬼や青鬼の鬼達が登別温泉のシンボルになっており、年中皆様を歓迎するために建てられました。
祠の中には、江戸時代から伝わる念仏鬼像が安置されています。
由緒書の看板は色褪せて読みづらいが、上記のように書かれている。
なお、昨年度の地獄まつりは新型コロナのため中止、今年の開催についても2021年8月5日現在では特にアナウンスも見当たらない。
【鬼祠】
住 所:北海道登別市登別温泉町
御本尊:念仏鬼
社祠等:無し
建 立:不明
H P:登別国際観光コンベンション協会「鬼祠 -念仏鬼像」