はじめに
前回の記事で書いた大雄院のすぐ背後に、神谷町駅直結の神谷町トラストタワーを中核とした東京ワールドゲートという場所がある。
ここはオフィスや飲食店、ホテル等が揃った森トラストの複合施設だ(森トラストの本社もここにある)。
敷地内の「葺城の森」というエリアでは、なんと草木が茂る中を小川が流れていて、都心に居るとは思えないほど静かで良い空間だ。
葺城稲荷神社
東京ワールドゲートの一角には、葺城稲荷神社という社が鎮座している。
江戸時代の天和3年(1683年)に円城寺の住職により創建され、妻恋稲荷と称した*1。
のち大破するも、天保2年(1831年)に再建、更に文久2年(1862年)に火災で焼失した後も再建された*2。
昭和3年(1928年)に区画整理のため田中山(現在の虎ノ門4丁目の辺りで、名称は田中平八邸に因む。上掲ストリートビューの場所)に移転*3*4。
令和2年(2020年)の再開発に伴い、50mほど西の現在地に遷座したので真新しい社殿が建っている*5。
御祭神は倉稲魂命を祀る*6。
なお葺城稲荷神社について検索してみると、遷座前の境内に掲示されていた由緒書には御祭神として倉稲魂命以外に須佐之男神、大市比売神、佐田彦大神、大宮能売大神を祀るとの記述があった旨を記してあるサイトが幾つかあったので、もしかしたら現在も祀られているのかもしれない。
【葺城稲荷神社】
住 所:東京都港区虎ノ門4-1-1 東京ワールドゲート内
御祭神:倉稻魂神 外4柱?
社祠等:無し
創 建:1683年
H P:西久保八幡神社HP「葺城稲荷神社」