燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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西新橋の身代山鏡照院と稲荷社

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はじめに


前回の記事で書いた愛宕神社の方面から、道路の向かい側にある路地を東へと歩いていく。


暫く進むと、右側に身代山鏡照院という寺院がある。

身代山鏡照院

鏡照院本堂




鏡照院は真言宗智山派(総本山:智積院)の寺院で、御府内八十八ヶ所霊場の第20番札所にもなっている。
由緒書の貼紙によれば応永6年(1399年)に発見された身代不動明王常陸国笠間で祀ったことに始まり、慶長8年(1603年)に愛宕山の麓に寺が開かれ、のち平成6年(1994年)に現在地に移転したという。
御本尊は弘法大師の作と伝わる身代不動明王像で、災厄に対し身代わりになってくれるという御利益がある。
なお昭和13年(1938年)の『芝区誌』によれば、徳川家康が所持していた秘仏・将軍地蔵尊像が安置されていたらしい(現在も安置しているのかは不明)*1

残念ながら今回訪れた際には本堂は開いていなかったため、扉の前から拝んでおいた。
先程貼ったストリートビューでは開いているところを見ることができる。

稲荷社


本堂の前には稲荷社が祀られている。
由緒書によれば、明治時代(1868〜1912年)に伏見稲荷大社から勧請されたもので、御利益は商売繁盛とのこと。
社殿に吊るされた提灯を見るに、御祭神は末廣稲荷大明神であるらしい。
御神名からすると稲荷山山頂の一ノ峰・上社神蹟に祀られる末広大神を勧請したのかもしれない。

【身代山鏡照院】
住 所:東京都港区西新橋3-14-3
御本尊:身代不動明王
社祠等:稲荷社
創 建:1399年
H P:無し

脚注

*1:東京市芝区編『芝区誌』(東京市芝区、1938年)1408〜1409頁(国会図書館デジタルコレクションでは840コマ)