燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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稲荷山⑭:稲荷山山頂の一ノ峰上社神蹟の末広大神

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はじめに

今回はついに稲荷山の頂上、一ノ峰について。
今までの稲荷山の記事はこちら
 
マップは以下の通り。番号が振ってあるのは、お塚の台座の番号だ。
(※画像が粗い場合は、クリックした先で「オリジナルサイズを表示」を選ぶと大きいサイズが表示される。)

 

一ノ峰




二ノ峰から更に進むと、結構すぐに一ノ峰へ辿り着く。
ついに稲荷山山頂なので、達成感も一入だ。
 


其処彼処に「山頂」の表記があり、同時に「当店への再確認お断り」だの「店に再確認は不要です」だのと書かれている。店の人は散々参拝客に山頂か聞かれて嫌になっちゃったんだろうなあ、というのが伝わってくる。
 

上社神蹟




一ノ峰は上社神蹟で、末広大神を祀るとされている。日本各地にある「末広稲荷」などの名を冠した神社は、恐らくここから勧請してきたんだろう。
 

鶴龜大神


この鶴龜大神は四角柱型のお塚で、上社神蹟の手前辺りにドンと立っていてかなり大きい。「鶴」と「龜(=亀)」とは、文句無しに縁起の良い神名だ。
 

正一位古◼︎塚(◼︎=正+名)


このお塚は漢字がよく分からない。『お山のお塚』には偏の「正」と旁の「名」を無理矢理組み合わせて「正一位古◼︎塚」(◼︎=正+名)と記載されている。中々の力技だ。
くずし字データベースで調べてみても、偏の部分は「正」、旁の部分は「名」で正しそうなので、この字はやはり「正+名」なんだろう。
そうなると、考えられるのは異体字だろうか。あり得そうなところだと「政」とか「銘」かなと思ったりするけど、本当のところは分からないままだ。
 

清姫大神


ここは今までも何度か記事に書いた、清姫を冠するお塚の一つだ。ここは小鳥居が少ないので、奉納するなら狙い目かもしれない。
 

天白大神、南魂大神、天福大神、天王大明神、天初大明神、天菊大明神、天明星太神


このお塚には七柱の神名が刻まれていて、7分の6が頭に「天」の字を冠している。
天初大明神の2文字目は「示+力」と刻まれていて、(基本的に旧字体異体字新字体や通用字体に改めて書かれている)『お山のお塚』でさえも「示+力」で書いてあるけど、これは多分「初」の異体字で良いんじゃないかと思う。
個人的には、天明星太神の神名が格好良くて好き。でも「大神」じゃなく「太神」って珍しいな。
 

龍蛇神・白重大神・白光神



龍蛇神という神名は余り見かけないので、思わず参拝。その名の通り龍神様なんだろうか。
龍蛇神にしろ白光神にしろ、「〇〇大神」とか「〇〇大明神」じゃなく「〇〇神」という神名なのは、全体的に少数派な印象だ。
 

運開龍王


運開龍王はこぢんまりとした石柱型のお塚だ。小さいが、とても幸運になりそうな神名で有難い感じがする。
 

祝大神・朝丸大神・朝光大神


こちらも祝大神に朝光大神と縁起の良さそうな神名。
ところで祝大神は『お山のお塚』では(五十音順の並びの)「い」の場所ではなく「は」の場所にあったので、伏見稲荷大社的には「祝」を「いわい」じゃなく「はふり」と読んだんだろうなあ。
 

白米大神、三德大神


 

白米大神


こちらには白米大神が祀られている。白いお米の元は稲、稲荷大神はまさに稲の神様なので、稲荷山のお塚としてはとても良い神名だと思う。
 

三德大神


三德大神の石碑もあるが、三徳社の神と同じ神様を祀っているという考え方で良いのだろうか*1
 

野狐大神、清姫大神


 

野狐大神


ここは野狐大神や清姫大神などが祀られている。
「狐」を神名に冠してるのは、稲荷にピッタリだと思う。
 

清姫大神


ここの清姫大神は小さなお塚が印象的だ。ただ、奉納された小鳥居が多い時は埋もれて見えない場合もあるかもしれない。
 

永嶌大神・報國大神



ここは永嶌大神・報國大神を祀る。報國大神*2とは、また何とも時代を感じる神名だ。
 

兼廣大神・東京上㙒公園蕐園大神・金房大神



一ノ峰の茶店末広亭の端っこの向かいくらいにあるのがこのお塚。
何と言っても中央の東京上㙒公園蕐園大神*3インパクトが大きい。恐らくは上野公園内に鎮座する花園稲荷神社*4のことを指しているのだろう。
 

【一ノ峰】
御祭神:末広大神、清姫大神、白米大神、東京上㙒公園蕐園大神など
 

 
今回は以上。次回は春繁社と、劍石の長者社神蹟について。
 

脚注

*1:そうである場合、衣食住の徳を司る神様という意味になるだろう。

*2:「報」は異体字

*3:「㙒」「蕐」はそれぞれ「野」「華」の異体字。正確には「蕐」ともまた微妙に違うけど。

*4:花園稲荷で有料で頂ける由緒書の『花園稲荷神社の御縁起』によれば、花園稲荷神社倉稲魂命を御祭神とする神社で、その倉稲魂命豊受姫命伊勢神宮外宮御祭神)の別名で、その幸魂は屋船神であるという。