燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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稲荷山⑳荒木神社の境内を散策後、豊川吒枳尼真天と小狐丸大神に参拝

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はじめに

今回は「あらき」というエリアについて。
前回の豊川のすぐ下辺りからスタート。
 
今までの稲荷山の記事はこちら
 
マップは以下の通り。番号が振ってあるのは、お塚の台座の番号だ。
(※画像が粗い場合は、クリックした先で「オリジナルサイズを表示」を選ぶと大きいサイズが表示される。)

 

あらき


あらきは、荒木神社とその境内のお塚が中心となっているエリアだ。
平仮名表記なのは、お塚の調査記録である『続お山のお塚』に合わせている。何故平仮名書きなのかは分からないが、もしかすると「荒木滝」というエリアと紛らわしいので、区別しているのかもしれない。
 

正一位花菊大神(倒壊)




このエリアに入って最初のお塚だが、ここは既に倒壊してしまっている。
扁額が置かれており、それを見る限りだと「正一位花菊大神」等が祀られるお塚だったらしい。
恐らく、この先10年20年……と経つと、こうした管理されずに倒壊するお塚が増えていくことだろう。
 

荒木神社


荒木神社白砂大神荒木大神荒玉大神の三柱を祀る。
社伝によれば、和銅4年(711年)の伏見稲荷創建の際に、稲荷大神の荒魂を祀るために創建されたらしい*1
今の三柱の御祭神とされたのは明治以降で、拝殿と社殿は京都御所からの移築とのこと*2
 

薬一大神(藥一大明神)



拝殿の左手辺りに、薬一大神のお塚がある。
横の説明書き曰く、病気平癒と縁切りの神様だ。
 

足利稲荷大明神




薬一大神の右手には足利稲荷大明神が祀られている。
ここはお塚のような石碑ではなく、石灯籠に神名が刻まれていて珍しい。かつては町屋の坪庭に鎮座していたらしいが、紆余曲折を経て現在地へ。
今では腰痛を治す神様となっている。
 

塡燹稲荷大神



ここは塡燹稲荷大神(てんせんいなりおおかみ)で、荒木神社に入ってすぐの右手側の方に祀られている。
戦争を治める神とされ、建立は昭和16年(1941年)、太平洋戦争開戦の年だ。
 

出雲大神


塡燹稲荷の横の社は何だろうと思っていたが、どうやら出雲大神を祀っているらしい(授与所で尋ねたら教えてくれた)。
口入稲荷関連のものが置いてあるのは、置く場所がないからだとか。
 

口入稲荷大神



ここは縁結びの御利益がある口入稲荷大神だ。
口入稲荷の眷属の狐像である口入人形というものも授与されている。因みに口入人形は、たち吉が作っているらしい。
 

茨谷出世身守不動明王・三十六童子


口入稲荷の近くには不動明王と三十六童子が祀られている。三十六童子不動明王の眷属とされる。
 

極楽院明王


社殿の右手の方にはお塚が固まって配置されている。その中の一つがこの極楽院明王だ。
極楽院と呼ばれる寺は幾つもある*3ので、この御祭神がどこの明王なのかは分からない。
 

金比羅大權現・比沙門天王・空鉢䕶法


荒木神社境内に鎮座するこのお塚は、三柱が祀られている。
金比羅大權現は香川の金刀比羅宮、比沙門天王は毘沙門天のことなのは間違いないだろう。
空鉢䕶法は、奈良の信貴山千手院の空鉢護法堂(くうはつごほうどう)の御祭神・難陀竜王だろうか*4
 

歎喜天・天照皇大神猿田彦大神・魔王大僧正・午頭天王 ほか多数


このお塚は、先述の金比羅大權現のお塚の右隣に建っていて、夥しい数の神名が刻まれている。
一番右上の歎喜天とあるのは、「歎」は「歡」*5の誤字で、歓喜天を祀ったものだろう。
次に天照皇大神猿田彦大神と見慣れた神名が続く。
そして魔王大僧正(鞍馬天狗)、辨天大神(弁財天)、八大龍王と並んでいる。
また2段目の左の方には午頭天王*6の名前も見える。午頭天王の左には管原大神とあるが、「管」は本来は「菅」で、菅原大神菅原道真公)を祀ってるんじゃないだろうか。
 

豊川吒枳尼真天




荒木神社の境内を出て道なりに下って行くと、豊川稲荷吒枳尼真天の社が見えてくる。
ここは豊川稲荷の吒枳尼真天が祀られており、お塚には「豊川」と刻まれている。
 

小狐丸大神


最期に紹介するのがこのお塚。
御劔社の記事でも書いたように、稲荷山は三条宗近が名刀・小狐丸を打ったゆかりの地とされているので、ここに小狐丸大神が祀られているのかもしれない。
 

荒木神社
住 所:京都府京都市伏見区深草開土口町12-3
御祭神:白砂大神荒木大神荒玉大神
境内社:薬一大神(御祭神:薬一大神)
    足利稲荷大明神(御祭神:足利稲荷大明神
    塡燹稲荷大神(御祭神:塡燹稲荷大神
    口入稲荷大神(御祭神:口入稲荷大神
    (他多数)
建 立:和銅4年(711年)
H P:https://arakijinja.jp/
 

 

【あらき】
御祭神:極楽院明王、空鉢䕶法、午頭天王など

 

茨谷へ

この次のエリアは「茨谷」というエリアになっている。
正確には荒木神社がある場所も茨谷なんだけど、『続お山のお塚』では「あらき」と「茨谷」に分けて書かれているので、それに従うことにする。
今回は以上。
 

脚注

*1:荒木神社ホームページ「 荒木神社沿革」参照。

*2:前掲ホームページによる。

*3:例えば空也堂(光勝寺極楽院)や元興寺極楽房、極楽院大蓮寺など。

*4:信貴山千手院ホームページ「空鉢護法堂」参照。

*5:「歓」の旧字。

*6:「午」=「牛」で、牛頭天王のことだろう。