燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

神社やら、旅行やら、過去の事やら。

結城秀康ゆかりの池立神社

東京・関東巡り記事一覧
社寺祠堂巡り記事一覧

はじめに


先日、早稲田方面を散歩した際の話。

東京メトロ東西線早稲田駅から夏目坂通りを南東に進み、感通寺前の路地を一本中に入ると、池立神社*1が鎮座している。
「池鯉鮒神社」という別名もあるようだが、これは勧請元の知立神社の旧称の池鯉鮒大明神によると思われる。

池立神社(池鯉鮒神社)



由緒書によれば、池立神社は鸕鷀草葺不合尊・彦火火出見尊玉依比売命・神倭磐余彦尊を祀っている。
『東京都神社名鑑』には御祭神が池立大神と書かれているので、池立大神は上記4柱の総称ということなのだろう*2

池立神社は、江戸時代前期に徳川家康次男の結城秀康が母が知立神社神職だった縁で勧請したと伝わる。
江戸時代前期ということは、江戸幕府が開かれた慶長8年(1603年)から結城秀康が没した慶長12年(1607年)の間に建立されたということだろうか。
その後は結城秀康後裔にあたる津山藩主の松平家が代々神社を管理してきたが、昭和4年(1929年)に町会に管理が移されたとのこと。
現在では早稲田の穴八幡宮兼務社になっているとのこと。


社殿の扉をよく見ると、結城秀康が勧請しただけあって葵の御紋が社紋となっている。

【池立神社】
住 所:東京都新宿区喜久井町20
御祭神:池立大神(鸕鷀草葺不合尊、彦火火出見尊玉依比売命、神倭磐余彦尊)
社祠等:無し
創 建:江戸時代前期
H P:無し

脚注

*1:読みは「ちりうじんじゃ」。

*2:東京都神社庁・編『東京都神社名鑑(上巻)』1986年) 536〜537頁