大棚・中川杉山神社
大棚・中川杉山神社
大棚・中川杉山神社は日本武尊と五十猛命を主祭神とし、配神として伊弉諾尊と伊弉冉尊を祀っている*1。
日本武尊は第12代・景行天皇の皇子にして第14代仲哀天皇の父であり、日本神話における英雄の1人として有名だ。
五十猛命は素戔嗚尊の子で、新羅渡ったり植樹を行ったと伝わる神(詳細は出雲大社神楽殿の記事の天夷鳥命社・荒神社の項目を参照)であり、境内の杉山神社移築記念碑によれば紀伊国一宮の伊太祁曽神社から勧請されたらしい。
創建年は不明。
延長5年(927年)完成の『延喜式』には杉山神社が記載されており、大棚・中川杉山神社もその式内社の論社とされている*2。
なお、そもそも武蔵国には杉山神社が多数存在しており、どこが延喜式の杉山神社なのかは今となっては分からない。
境内の檆山神社㞢碑(杉山神社之碑)によると、古老の談として(この石碑が建てられた当時の鎮座地の)後方の山に鎮座していたが、(災害か火災かは不明ながら)罹災して麓に遷座した旨が書かれている。
また先述の杉山神社移築記念碑によると、その後は港北区中川町(現在の都筑区中川1〜8丁目の辺り)の1084番地に鎮座していたが、昭和58年(1983年)に再開発の関係で同757番地の旧・吾妻社跡地に遷座、更に平成6年(1994年)に現在地に遷座したとのこと。