燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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佐原駅近くの笠間稲荷

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はじめに

今回は千葉県香取市佐原駅近くの笠間稲荷について。
 

正一位笠間稲荷神社分社


JR成田駅から成田線に乗る。
 

車窓からの眺めは如何にもローカル線らしい夏の景色だった。
青空に浮かぶ雲、鳴り止まない蝉の声、青々と農作物が茂った畑に止まる農家の白い軽トラック、遥か遠くに聳え立つ送電線の鉄塔……何もかもが味わい深い。
 

景色を眺めながら30分ほど揺られていると、目的地の佐原駅に着く。
 

佐原駅南口を出て、線路沿いの住宅地裏手の細い道を北西へと進む。
 

暫く行くと赤い幟が目に入る。
赤い幟は稲荷大明神と書かれた奉納幟だ。
 


神社名を正一位笠間稲荷神社分社という。
恐らく茨城の笠間稲荷神社*1から勧請したために「分社」と付いているのだろう。
御祭神は笠間稲荷神社と同じく宇迦之御魂神ということになるだろうか。
 

(※文字が読みづらい場合は、画像をクリックした先で「オリジナルサイズを表示」を選ぶと大きいサイズが表示される。)
 
社殿には「佐原駅笠間稲荷神社縁起」という由緒書が掲げられている。
ただ、半分以上が風化して読めなくなっている。
 
かろうじて読める部分には、以下のことが書いてある。
佐原駅第4代駅長である山崎花郎氏が、職員と旅客の安全と幸福祈願のために神社を笠間から勧請したこと。
昭和2年(1927年)12月〜昭和7年(1932年)10月が山崎駅長の在任期間だったので、その間に神社が祀られたと推定されること。
昭和56年(1981年)に新社殿の落慶式があり、それに伴ってこの由緒書が作られたらしいこと。
 
ただ気になるのは、由緒書冒頭の「佐原駅構内に鎮座する」という部分だ。
現在の鎮座地は恐らく鉄道用地とかになるんだろうけど、「構内」というには駅から離れている。
ということは、前は駅構内に鎮座していたのが、どこかのタイミングで現在地に遷座したってことなんだろうか。
調べてもその辺りはよく分からなかった。
 

正一位笠間稲荷神社分社】
住 所:千葉県香取市佐原イ
御祭神:宇迦之御魂神?
社祠等:無し
建 立:1927年〜1932年頃
H P:無し
 

 

脚注

*1:茨城県笠間市に鎮座。日本三大稲荷の一つとされる。