はじめに
出雲市内を走る国道431号沿いに、みせん広場という観光客の為の駐車場がある。
この「みせん」という名は、背後に聳える弥山に由来するものらしい。
広場東側の交差点から南へ向かい、堀川に架かる乙見橋を渡る。
地味な橋だが、橋からの景色は中々良いものだった。
橋を渡り少し進むと、右手に出雲大社境外摂社の大穴持御子玉江神社(おおあなもちみこのたまえのかみのやしろ)が現れる。
大穴持御子玉江神社(乙見社)
大穴持御子玉江神社は別名を乙見社(おとみのやしろ)という。
「乙見」の名は、元々この辺りにあり江戸時代に開発された乙見山に由来するものだろうか。
大穴持御子玉江神社の御祭神は高比売命(別名:下照姫、稚国玉)を祀る。
高比売命は大国主大神の子神であり、天国玉(天津国玉神)の子神である天稚彦(天若日子)の妻となった神だ*1*2*3。
なお、高比売命は同じく出雲大社境外摂社の大穴持御子神社にも祀られる神でもある。
創建年は不明ながら、延長5年(927年)完成の『延喜式』に大穴持御子玉江神社が掲載されているので、創建はそれ以前に遡るのかもしれない*4。
また『出雲大社由緒略記』によれば、現在の社殿は延享の御遷宮(1744年)の際に建てられたものとのこと*5*6。
【大穴持御子玉江神社(乙見社)】
住 所:島根県出雲市大社町修理免921横
御祭神:高比売命
社祠等:無し
創 建:733年以前?
H P:出雲大社HP「摂末社」