燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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住宅地の中の苗穂山農本神社

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はじめに

今回は2015年に参拝した苗穂山農本神社について。
 

苗穂山農本神社



札幌市東区東苗穂、サッポロさとらんどモエレ沼公園にも近い住宅地の中に、この苗穂山農本神社は鎮座している。
 
札幌市東区役所のHPによれば、元々はこの地に移住してきた人の家の邸内社として明治16年(1883年)に金毘羅稲荷*1を祀ったのが始まりだ。
昭和8年(1933年)に朽ちた金毘羅稲荷を移転し、大山祇神木花咲耶姫神を合祀し苗穂山神社と改称。
のち昭和26年(1951年)に遷座し現神社名に改称、平成9年(1997年)に現在地に遷座した。
 
御祭神は、『札幌の寺社』によれば金毘羅稲荷・大山祇神木花咲耶姫神となっている*2が、『北海道神社庁誌』では大山津見神大国主神事代主神となっている*3
 
『北海道神社庁誌』の記述については、大山津見神大山祇神の別表記だし、大国主神は『日本書紀』の一書の中で「大国主神、亦の名は大物主神」とある*4上に金刀比羅宮(=金毘羅宮)の御祭神は大物主神なのでまだ分かるけど、事代主神が載っていて木花咲耶姫神が載っていないのかは不明だ*5
 

ところで、境内には「授爵記念」と刻まれた石碑が建っている。
これは先述の札幌市東区役所のHPによれば、この辺りに広大な農場を構えていた北海道帝国大学初代総長・佐藤昌介の授爵1周年を記念したものらしい。
 

【苗穂山農本神社】
住 所:北海道札幌市東区東苗穂11条2-16-30
御祭神:金毘羅稲荷、大山祇神木花咲耶姫神、事代主神
社祠等:無し
建 立:1883年5月
H P:札幌市東区「札苗再発見その11」
 

 

脚注

*1:大物主神稲荷大神の両方を祀ったものだろうか。

*2:札幌市教育委員会・編『さっぽろ文庫39 札幌の寺社』(北海道新聞社、1986年)76頁

*3:北海道神社庁誌編輯委員会・編『北海道神社庁誌』(北海道神社庁、1999年)798頁

*4:日本書紀』(岩波文庫、1994年)102頁

*5:単純に誤植かもしれないが。