燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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畝傍山の東大谷日女命神社

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はじめに



畝傍山というと神武天皇陵を始めとする皇陵や橿原神宮の印象が強いが、実は他にも神社が存在する。
例えば、ここ東大谷日女命神社*1が良い例だ。
 
畝傍山の山道を行くと、途中に石の鳥居が現れる。
その鳥居を潜り参道を進み、階段を上がると東大谷日女命神社が鎮座している。
 

東大谷日女命神社

東大谷日女命神社社殿



御祭神は、記紀において神武天皇の皇后とされている媛蹈鞴五十鈴媛命を祀る。
ただし御祭神については紆余曲折があったようで、掲示されていた『東大谷日女命神社』という由緒書によると、元々は明治11年1878年)頃までは熊野権現として伊弉册尊を祀っていた。
しかし明治20年(1887年)頃になって、式内社の東大谷日女命神社の論社とされて御祭神を伊弉册尊から神功皇后に変更*2
その後、更に御祭神を神功皇后から媛蹈鞴五十鈴媛命に変更する、といったことがあったらしい。
 

豊受神社・春日社

拝殿の向こうのため写真は無いが、本殿の右側には豊受神社、左側には春日社が祀られている。
豊受神社は名前からすると伊勢外宮の豊受大御神を祀る社で、春日社は名前からすると春日大社春日大神*3を祀る社だろうか。
 

庚申碑



鳥居を潜ってすぐの所には庚申碑が鎮座している。
きちんと覆屋があり、榊も立てられていて大事に祀られているのが分かる。
 

その他



庚申碑の横には「大神宮」と刻まれた灯籠が立っている。
こちらにも榊が立てられているが、大神宮(天照大御神?)を祀っている扱いなのだろうか。
 

【東大谷日女命神社】
住 所:奈良県橿原市畝傍町69
御祭神:媛蹈鞴五十鈴媛命
社祠等:豊受神社(御祭神:豊受大御神?)
    春日社(御祭神:春日大神?)
    庚申碑
創 建:江戸時代以前
H P:無し
 

 

脚注

*1:読みは「ひがしおおたにひめみことじんじゃ」。

*2:なお奈良県桜井市にも同式内社論社の東大谷日女命神社が鎮座している。

*3:武甕槌命経津主命天児屋根命比売神の4柱の総称。