はじめに
道祖神社は京都駅の北西の堀川通より一本手前の細い道に面して鎮座している。
道祖神社
『京都神社誌』という本によれば、道祖神社は平安時代に宇多院の離宮である亭子院の鎮守として創建されたとのこと*1。
つまり昌泰3年(900年)頃の創建ということになるだろうか。
現地に移ったのは明治6年(1873年)で、東海道線建設の影響らしい。
ここの御祭神は猿田彦大神と天鈿女大神の二柱が祀られている。
社殿の左側の提灯に「えんむすびの神」とあるのは、猿田彦大神と天鈿女大神は夫婦の神として祀られているため縁結びの御利益があるということなんだろう。
また右側の提灯には「交通安全の神」とあるのは、猿田彦大神が道の神として道祖神と習合したことによるものだろう*2。
書聖天満宮
境内には書聖天満宮という社が建っていて、菅原道真公を祀っている。
「洛陽二十五社」とあるものの、スタンダードな洛陽天満宮二十五社順拝には書聖天満宮を見かけない気がする。
調べてみると、『京都神社誌』掲載の「洛陽天満宮二十五社」(川井清胤氏蔵版)*3には確かに掲載されているようなので、洛陽天満宮二十五社は幾つものバージョンがあったのだろう*4。
稲荷社
書聖天満宮の左側には赤い社殿が建っているが、由緒書等は見当たらない。
いつだったか前に神社にお尋ねしたら、この社は稲荷社であるとのことだった。