はじめに
今回も前回の記事に続き銀座の神社を紹介。
今回は大広朝日ビルに鎮座する朝日稲荷神社について。
朝日稲荷神社
創建年は不明。
安政の大地震(恐らく安政2年(1855年)の江戸地震)において社殿が倒壊した上に三十間堀(かつて銀座にあった堀)に埋没し社地は荒廃。
大正6年(1917年)の大海嘯(高潮)によって霊体(御神体)が三十間堀より姿を現したため再び奉安された。
のち大正12年(1923年)の関東大震災の影響で東京市の市有地へ遷座。
その後は当地に鎮座していたが、昭和58年(1983年)に現在のビルが竣工し、1階に拝殿、屋上に本殿が祀られるようになった。
拝殿と本殿の間にはビルの外壁に沿ってパイプが伸びているが、その役割がよく分からない。
軽く調べてみて、以下の4つの説明を見つけた。
①由緒書(前掲の写真)によると、パイプにより本殿が大地に繋がっているということらしい(どのように繋がっているのかや詳しい役割は不明)。
②『銀座の神々』という本によると、パイプは参拝者の柏手の音を本殿に届けるためにあるという*2。
③銀座オフィシャルというHPの「銀座いなり探訪」というコラムによると、パイプには土が詰まっていて屋上の本殿が土地と接するようになっており(神社本庁の規則関係の策であるらしい)、また柏手等の音は拝殿のマイクが拾って本殿のスピーカーから流れるようになっているという*3。
④日本大学の後藤範章研究室のHPの「12. パイプにおまかせ! -銀座に調和する稲荷神社-」という記事によると、ビル表側のパイプは拝殿の音を本殿に届ける役割で、ビル裏側のパイプは土を詰めることで本殿が大地に接するという役割があるのだという*4。
正直、どの説明が正しいのかは分からなかった。