燈蓮寺伽藍堂 -RISING FALCON-

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火除の御利益で有名な火除天満宮

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はじめに


先日の記事で書いた京都大神宮と同じ寺町通沿いのもう少し四条通に近い場所に、火除天満宮という神社が鎮座している。
 

上のストリートビューを見ても分かる通り、ビル1階のファミマの横に鳥居が立っていて、その先に細長い参道が伸びている。
 

火除天満宮



参道の一番奥に火除天満宮の社殿がある。
御祭神は言うまでもなく菅原道眞公だ。
天正7年(1579年)に太宰府の神官が戦乱を避けて菅公の像を洛中に持ち込んで祀ったことに始まるらしい。
その後大雲院*1の鎮守社となった。
禁門の変の「どんどん焼け」の際にこの辺りは燃えなかったため、御利益は火除と学問成就となっている。
 

境内には「天満宮廿五社㐧九番」の石柱が立っている。
この「廿五社」というのは洛陽天満宮二十五社のことだろうか。
なお先日の道祖神社の記事で紹介した『京都神社誌』掲載のバージョンの洛陽天満宮二十五社では、火除天満宮は15番目に書かれている*2
 

天道大日如来延命地蔵


鳥居をくぐって手水舎の前を過ぎた辺りに天道大日如来延命地蔵尊の祠が鎮座している。
右側が天道大日如来、左側が延命地蔵尊だ。
 

稲荷社・大国主社・白太夫


境内奥には稲荷社・大国主社・白太夫社が一つ屋根の下に祀られている。
由緒書等はないが、稲荷社は稲荷大神大国主社は大国主命、白太夫社は度会春彦を祀るものと思われる。
 

【火除天満宮
住 所:京都府京都市下京区貞安前之町613
御祭神:菅原道眞公
社祠等:稲荷社(御祭神:稲荷大神?)
    大国主社(御祭神:大国主命?)
    白太夫社(御祭神:度会春彦?)
    天道大日如来
    延命地蔵
創 建:1579年
H P:京都観光Navi「火除天満宮」
 

 

脚注

*1:織田信長・信忠の冥福を弔うために建てられた寺院。後に東山区の現在地に移転。

*2:藤田由章『京都神社誌』(社寺研究会、1934年)46頁